美肌をつくるためには、スキンケアだけではなく、肌に良い栄養素を意識した食生活も大事です。どれだけ丁寧なスキンケアをしていても、食生活が乱れていると肌のコンディションは悪くなってしまいます。とはいえ、どのような栄養素をとったら良いのかわからない方も多いでしょう。そこで今回は、美肌をつくるためにとりたい代表的な栄養素を8つ紹介します。
1. ナイアシン
ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。ナイアシンは、動物性食品のなかではニコチンアミド、植物性食品のなかではニコチン酸として存在する水溶性ビタミンの一種です。ナイアシンは糖質、脂質、たんぱく質の代謝に必要で、血行促進の働きもあります。ナイアシンが不足すると、ペラグラという皮膚炎や口内炎、下痢などの症状が現れることがあります。
ナイアシンを多く含む食品として、動物性食品ならかつおやさんま、植物性食品なら玄米や落花生などが挙げられます。
2. パントテン酸
パントテン酸は水溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。「どこにでも存在する酸」という意味を持ち、実際にさまざまな食品に含まれていることが特徴です。パントテン酸はエネルギー産生や脂質合成に必要で、抗ストレス作用もあります。パントテン酸が不足すると、皮膚や粘膜の乾燥やひび割れ、疲労感や不眠などの症状が現れることがあります。
パントテン酸を多く含む食品には、納豆やアボカド、鳥のささみやブロッコリーなどが挙げられます。
3. ビオチン
ビオチンは体内で生合成できない水溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける必須栄養素とされています。ビオチンはたんぱく質や脂質の代謝に必要で、皮膚や爪、毛髪の成分であるケラチンの合成にも関与しています。ビオチンが不足すると、皮膚炎や白癬(かいせん)、爪や毛髪の異常などの症状が現れることがあります。
ビオチンを多く含む食品は、落花生やアーモンド、納豆などを食べると効率良くとれるでしょう。
4. ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素で、体内ではレチノールやレチノイン酸などの形で存在しています。ビタミンAは視力の維持や免疫機能の強化にも必要で、抗酸化作用もあります。ビタミンAが不足すると、夜盲症や角膜乾燥症、皮膚の乾燥やざらつきなどの症状が現れることがあります。
ビタミンAを多く含む食品としては、うなぎやほうれん草、にんじんなどです。
5. ビタミンB1
ビタミンB1は炭水化物からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。その他には、疲労回復や代謝アップにも関係しています。ビタミンB1が不足すると、脚気(かっけ)という神経障害や心不全などの症状が現れることがあります。
ビタミンB1は玄米やさつまいも、豚肉などに多く含まれています。
6. ビタミンB2
ビタミンB2は、リボフラビンとも呼ばれる水溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。エネルギーをつくるための代謝にも関わっています。ビタミンB2が不足すると、口角炎や舌炎、皮膚炎などの症状が現れることがあります。
ビタミンB2を多く含む食品には、納豆やアーモンド、焼き海苔などが挙げられます。
7. ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。ビタミンB6はたんぱく質の分解・合成に必要で、皮膚の健康を保つのに必要なコラーゲンの合成にも関与しています。また、免疫機能の維持にも欠かせません。ビタミンB6が不足すると、貧血や神経障害、皮膚炎などの症状が現れることがあります。
ビタミンB6が多く含まれている食品は、バナナや鳥のささみ・胸肉、マグロやピスタチオなどです。
8. ビタミンC
ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助けるだけでなく、抗酸化作用の働きを持つ栄養素です。その他、皮膚の弾力を保つのに必要なコラーゲンの合成にも必要な栄養素です。ビタミンCは水溶性ビタミンで、体内に蓄積されないため、毎日摂取する必要があります。ビタミンCが不足すると、壊血病という出血や歯肉炎、皮膚の乾燥やしわなどの症状が現れることがあります。
ビタミンCを多く含む食品は、レモンやキウイ、パプリカやブロッコリーなどです。
まとめ
美肌をつくるためには、スキンケアだけではなく、肌に良い栄養素を意識した食生活も大事です。美肌に効果的な栄養素は、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCの8つです。これらの栄養素は、さまざまな食品に含まれているので、バランスよく摂取することで肌の健康を保つことができます。美肌を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
コメント